ドムドムの過去の企画ものバーガーと没バーガーの歴史

ドムドムハンバーガーが手掛けてきた個性的な企画ものバーガーの数々と、商品化に至らなかった幻の没バーガーについて詳しく解説します。創業55周年を迎えた老舗ハンバーガーチェーンの挑戦と革新の歴史を知れば、次はどんな奇想天外なバーガーが登場するのか気になりませんか?

ドムドムの過去の企画ものバーガー

🍔 ドムドムハンバーガー 期間限定バーガータイムライン 🍔

日本初のハンバーガーチェーンが放つユニークなバーガーたち

🗓️ 2022年のユニークバーガー
1

🐟 はみでる!アジフライバーガー(2022年5月26日〜)

バンズからはみ出る大きなアジフライを挟んだインパクト大のバーガー。「具沢山タルタル味」と「さっぱり塩レモン味」の2種類が登場!

🗓️ 2024年のユニークバーガー
1

🦑 イカデビルバーガー(2024年1月19日〜)

食用の炭を練り込んだブラックバンズにイカの唐揚げをどっさり挟んだ一品。仮面ライダーの「ショッカー」をイメージした黒いバーガー!

2

🍁 メープルチーズチキンバーガー(2024年2月23日〜)

サクサクフライドチキンに濃厚チーズソースをたっぷりかけ、さらにメープルシロップを合わせた甘じょっぱい一品!

3

🦐 甘みそ エビフライバーガー(2024年5月25日〜)

バンズからはみ出る超ビッグサイズのエビフライを3本も挟んだ豪快なバーガー!

4

🐟 はみでる!!アジフライバーガー(2024年6月26日〜)

今年も登場!大きなアジフライをキャベツと一緒に挟んだ人気バーガー。今年はサルサソースバージョンが新登場!

5

🍗 トリカラバーガー(2024年7月27日〜)

約50gの大きな鶏むね肉のから揚げを3個も挟んだボリューム満点のバーガー!しっとり柔らかな食感が特徴。

6

🍐 梨のダブルてりやきバーガー(2024年8月31日〜)

みずみずしい梨とジューシーなビーフパティ2枚を組み合わせた意外な組み合わせ!ドムドム特製てりやきソースとの相性抜群。

7

🍄 今夜はまいたけバーガー(2024年12月20日〜)

なんとまいたけ200グラムを大胆に挟んだ驚きのバーガー!あまりの美味しさで期間限定で復活した人気商品。

🗓️ 2025年のユニークバーガー
1

🌿 春菊かき揚げバーガー(2025年1月24日〜)

2枚の分厚い春菊のかき揚げでパティを挟んだインパクト大のバーガー!発売から1週間足らずで完売する人気ぶり。3月22日から再販決定!

2

🧂 塩キャラメルバターチキン(2025年3月〜)

甘じょっぱい組み合わせが絶妙な独特なチョイスのバーガー。期間限定で販売中!

出典:ドムドムハンバーガー公式サイト、各種ニュースサイト

作成日:2025年4月17日

ドムドムの過去の企画ものバーガーと没メニューの魅力

ドムドムハンバーガーの企画もの3つの特徴
🍔
インパクト重視の奇抜な発想

「丸ごと!!カニバーガー」や「まいたけバーガー」など、他社にはない独創的な具材選びで話題を集める戦略

📱
SNS時代を意識した商品開発

見た目のインパクトと「食べたい」と思わせる工夫で拡散性を高め、新規顧客との接点を創出

🔄
毎月の期間限定商品展開

常に新しい話題を提供し続けることで、リピーターを獲得し続ける戦略的な商品サイクル

ドムドムの過去の大ヒット企画バーガー「丸ごと!!カニバーガー」

ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーの中で、最も売上げを記録したのが「丸ごと!!カニバーガー」です。このメニューは、ソフトシェルクラブをそのままバンズに挟むという斬新な発想から生まれました。当初は値段の高さやオペレーション上の課題から商品化が見送られていましたが、その前年に「丸ごと!!カマンベールバーガー」が税込990円で大ヒットしたことを受けて実現に至りました。

 

この「丸ごと!!カニバーガー」は、ドムドムハンバーガーの商品開発における転換点となりました。それまでのハンバーガーチェーンの常識を覆す商品が売れるという手応えを得たことで、その後の個性的な企画ものバーガーの開発に弾みがつきました。

 

ドムドムフードサービスの取締役で開発部門の責任者である浅田裕介氏は、このカニバーガーについて「こういった商品がしっかりと売れる素地を作ったという意味ではブレークスルーとなる商品でした」と語っています。この成功体験が、その後のドムドムハンバーガーの商品開発の方向性を大きく決定づけることになったのです。

 

ドムドムの過去の企画バーガー「手作り厚焼きたまごバーガー」の誕生秘話

2017年に販売を開始した「手作り厚焼きたまごバーガー」は、現在のドムドムハンバーガーの企画もの路線の原点とも言える商品です。このバーガーは、ドムドムフードサービスの代表取締役社長である藤﨑忍氏が開発に携わった最初の商品でした。

 

厚焼き玉子のインパクトとじんわりと染み出る出汁の風味が特徴的なこのバーガーは、見た目のインパクトと和風の味わいで多くの消費者の心を掴みました。日本人の味覚に合わせた和風テイストの導入は、その後のドムドムハンバーガーの商品開発における重要な方向性となりました。

 

藤﨑社長は以前、居酒屋チェーンの経営に携わっていた経験があり、その「居酒屋の女将」としての感性が「手作り厚焼きたまごバーガー」の開発に活かされたと言われています。この商品の成功を皮切りに、ドムドムハンバーガーは毎月限定バーガーを発表するという現在のスタイルを確立していきました。

 

商品開発においては、「『おいしい』ということは当たり前で、その上でどうしたら『食べたい』と思ってもらえるかを考えるのが大事」という藤﨑社長の哲学が根底にあります。この考え方が、他のハンバーガーチェーンとは一線を画す個性的な企画ものバーガーを次々と生み出す原動力となっているのです。

 

ドムドムの過去の期間限定バーガー「ベーコンエッグバーガー」と「台湾ミンチのニラたまバーガー」

ドムドムハンバーガーの期間限定バーガーは、毎月新しい商品が登場し、消費者の期待を裏切りません。2024年3月には「ベーコンエッグバーガー ~ジャーマンカリーケチャップ仕立て~」が販売されました。このバーガーは、香ばしく焼き上げたベーコンとトロトロの目玉焼き、ジューシーなビーフパティと新鮮野菜という定番の具材を、「ジャーマンカリーケチャップ」という特製ソースで引き立てる工夫がされていました。

 

一方、2023年7月に販売された「台湾ミンチのニラたまバーガー」は、台湾ラーメンやまぜそばに使われる豚ひき肉「台湾ミンチ」をサクッと揚げたカツに、手作りのニラたまを合わせた旨辛バーガーでした。さらに「激辛ラー油」をかけたバージョンも用意され、辛さを求める消費者のニーズにも応えていました。

 

これらの期間限定バーガーに共通しているのは、定番の具材に意外性のあるソースや調理法を組み合わせることで、新しい味わいを創出している点です。また、「期間限定」という希少性を強調することで、消費者の購買意欲を刺激する戦略も見て取れます。

 

ドムドムハンバーガーの公式サイトでは、これらの期間限定メニューを詳しく紹介するとともに、「この機会にぜひお召し上がりください!」と購入を促す文言が使われており、限られた期間でしか味わえない特別感を演出しています。

 

ドムドムの過去の没バーガーから見る商品開発の試行錯誤

ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーの裏側には、商品化に至らなかった「没バーガー」の存在があります。2023年6月に池袋PARCOで開催された『DOMDOM POP UP SHOP』では、これらの没バーガーを紹介するパネル展示が行われ、来場者の注目を集めました。

 

特に印象的だったのは「納豆バーガー」です。ドムドムフードサービスの藤﨑忍社長と浅田裕介取締役の両氏が「思い出深い没バーガー」として挙げたこの商品は、何度も改良が重ねられたにもかかわらず、テイクアウト時の状態や匂いの問題をクリアできず、商品化に至りませんでした。

 

浅田氏は「納豆バーガーは商品開発で2年くらい毎月のように出していました。少し意地になっていましたね(笑)」と語り、商品開発における試行錯誤の過程を垣間見せています。このエピソードは、ドムドムハンバーガーの商品開発チームが、失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢を持っていることを示しています。

 

没バーガーの展示パネルには「そんなおふざけばかりで大丈夫なのか?」という自虐ネタも盛り込まれており、ドムドムハンバーガーの「肩ひじ張らない」企業文化が表れています。こうした失敗を糧にして数々のヒット商品が生まれてきたという事実は、イノベーションにおける試行錯誤の重要性を物語っています。

 

ドムドムの過去の企画バーガーとSNS戦略の成功事例

ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーが大きな話題を呼ぶ背景には、巧みなSNS戦略があります。個性的でインパクトのある商品開発は、SNSでの拡散を前提として設計されていると言えるでしょう。

 

2023年に開催された大型イベントでの出店は、この戦略の成功例として挙げられます。この時、ドムドムハンバーガーは初のコラボバーガーとなる「ゆかりチキンバーガー」を販売しました。当初は2日間で1000食を想定していましたが、SNSでの拡散効果もあり、実際には1900食を販売して完売という大成功を収めました。

 

藤﨑社長はこのイベント出店について、「まさに『今までコンタクトを取れなかった客との接点を作る』ための絶好の機会だと思った」と語っています。この言葉からは、SNSを通じた新規顧客の獲得と、実際の商品体験を組み合わせるマーケティング戦略の重要性が伺えます。

 

ドムドムハンバーガーの商品開発は少人数で行われているという特徴があります。浅田氏は「人数が多いと皆の意見を取り入れることで角のとれた商品になってしまうことが多い」と説明しています。この少数精鋭の開発体制が、個性的で尖った商品を生み出し、SNSでの話題性を高める要因となっているのです。

 

毎月新しい期間限定バーガーを発表するサイクルも、常に新鮮な話題を提供し続けることでSNSでの存在感を維持する戦略と言えるでしょう。「はみでる!アジフライバーガー」や「とろけるチーズカレーバーガー」など、視覚的にもインパクトのある商品名と見た目は、SNS投稿に最適化されていると言えます。

 

ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーは、単なる商品開発の成功事例にとどまらず、SNS時代におけるマーケティング戦略の好例として、多くの企業に参考にされています。

 

日本経済新聞:「ドムドムハンバーガー復活の秘密、SNS戦略で若者の心を掴む」
ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーは、単なる奇抜な商品というだけではなく、日本最古のハンバーガーチェーンとしての歴史と革新の両立を象徴しています。1970年に創業し、2025年に55周年を迎えるドムドムハンバーガーは、マクドナルドが日本に進出する前から存在していた老舗ブランドです。

 

しかし、長い歴史の中で一時は存在感が薄れていた時期もありました。そこから復活を遂げた要因の一つが、この独創的な企画ものバーガーの展開です。伝統的なハンバーガーチェーンでありながら、常識にとらわれない商品開発で新たなファン層を獲得することに成功しました。

 

ドムドムハンバーガーの商品開発哲学は、「おいしさは当たり前」という基本を押さえつつ、「食べたいと思わせる」工夫を凝らすというものです。この哲学が、他のハンバーガーチェーンとは一線を画す個性的な企画ものバーガーを生み出し続ける原動力となっています。

 

今後も、ドムドムハンバーガーからはどのような奇想天外な企画ものバーガーが登場するのか、多くの消費者が期待を寄せています。没バーガーとして惜しくも日の目を見なかった「納豆バーガー」が、いつか技術的な課題を克服して商品化される日が来るかもしれません。

 

ドムドムハンバーガーの企画ものバーガーは、単なる食品としての価値を超えて、消費者との新たなコミュニケーション手段としての役割を果たしています。その挑戦と革新の精神は、日本のファストフード業界に新たな風を吹き込み続けているのです。