「say I do」は、結婚式の誓いの場面で、司式者(牧師など)の問いかけに対して新郎新婦が「I do」と答える定型から来た表現です。例えば “Do you take this woman/man to be your lawfully wedded wife/husband?” と聞かれたときの返事が “(Yes,) I do.” で、「誓います」「(そのとおりに)します」という誓約の返答になります。実際、辞書的にも “I do” が「結婚の誓いの言葉」として扱われ、そこから “say ‘I do’” が「結婚する」という意味に広がる、という説明が見られます。
この「I do」は、英語としては do動詞の代用表現(相手の “Do you…?” に対する応答)で、細かく言えば「(あなたの言った内容を)します/受け入れます」という構造です。だからこそ、結婚式の“質問文が do you で始まる”文化とセットで成立します。日本語の「誓います」は単独で完結しますが、英語の “I do” は“直前の問い”を受ける形で意味が確定しやすい、と覚えると誤訳を減らせます。
参考:結婚式での “Do you take … ? / Yes, I do.” の定型(誓いの返答)
https://nativecamp.net/heync/question/62554
結婚式の英語は、実は「何を誓うか」を司式者側が長めに読み上げ、本人は短く答える形式がよくあります。たとえば問いかけが “Do you take … to be your lawfully wedded … ?” の場合、返事は “I do.” が基本で、同じ誓いでも “Will you … ?” 型の問いかけなら “I will.” が自然、という整理ができます。ここを知らないと、プロポーズの “Will you marry me?” に “I do” と答えるのが定番だと誤解しがちですが、実際には「式の問い」に対する返答として定着しているのがポイントです。
また “say I do” をそのまま「I doと言う」と訳すより、場面が結婚式なら「結婚の誓いを立てる」「結婚式で誓う」と意訳した方が文脈に合います。逆に、日常会話で “say I do” を多用すると、聞き手は結婚式のニュアンスを連想しやすく、少し大げさ・演出っぽい響きになることがあります。ブログやSNSの投稿なら「プロポーズされた」「入籍した」など現実の出来事に近い語に寄せた方が、誤解の余地が減ります。
参考:“Do you~” への返答が “I do.” である、という説明(誓いの言葉)
https://www.mwed.jp/articles/13061/
英語圏では誓いの言葉を wedding vows / marriage vows と呼び、「I do」はその誓いに対する“最短の返答”として機能します。つまり “I do” 自体が長文の誓い全文ではなく、「あなたは〜しますか?」への承諾ボタンのような役割を担う、という見立てができます。ここを押さえると、「I do=愛してる」ではないことがはっきりし、誓いの内容は “Do you promise to love…?” の側に含まれる、という構造が理解しやすくなります。
日本語の記事では “I do=誓います” とまとめられますが、実務的には “Yes, I do.” と “I do.” のどちらでも成立する場面が多いです。さらに、ウェルカムボード等では “We do.” を使って「私たちは誓います」という表現にする例もあり、式の演出としてカスタムされやすいのも特徴です。言い換えるなら “say I do” は英語としての機能語というより、結婚式の文化記号としての側面が強いフレーズだと言えます。
参考:「I do / We do」を結婚式フレーズとして紹介(ウェルカムスペース等の例)
https://pika-english.com/blog/wedding/
少し意外な方向ですが、「say I do」は“結婚の象徴”として定着しているからこそ、逆方向の儀式でも使われることがあります。Reutersは、日本で離婚を区切りとして可視化する「離婚式」の文脈で “Japanese couples say ‘I do’ — in divorce ceremonies” と伝え、結婚式の形式を反転させた儀式として紹介しました。つまり “I do” は「夫婦になる宣言」だけでなく、「節目を公的に宣言する合図」として転用され得る、ということです。
この視点は、検索上位の一般的な「結婚式での意味」解説だけでは拾いにくいのですが、言葉が文化的にどれだけ強い記号になっているかを示します。ブログ記事に入れるなら、「定番表現=固定の意味」と決め打ちせず、「定番だからこそ引用・反転・パロディが成立する」という説明にすると、読み物としての厚みが出ます。英語フレーズは“辞書の意味”だけでなく、“使われる場の物語”で意味が増幅される好例です。
参考:離婚式で “I do” が登場する、というReutersの報道
https://www.reuters.com/article/lifestyle/japanese-couples-say-i-do-in-divorce-ceremonies-idUSTRE65K0NI/
独自視点としては、「say I do」を“日本語に一語で固定しない”のが実務的に強い、という話を押さえておくのがおすすめです。結婚式の字幕や司会進行の翻訳では、「誓います」だけでなく「はい、そうします」「はい、承諾します」など、問いかけの文面に合わせて“受け答えの自然さ”を優先する方が場に馴染みます。なぜなら “I do” は、問いの内容(愛する、支える、忠実でいる等)を丸ごと引き受ける返答で、訳語は質問の日本語化に引っ張られるからです。
さらに、記事やSNSで “say I do” をロマンチックに使う場合、「結婚しました」よりも「誓いを交わした」の方が雰囲気は出ますが、読者が求める情報が“事実”なのか“演出”なのかで最適解が変わります。例えばニュース系の文脈なら「結婚した(式を挙げた)」、エッセイ寄りなら「誓いの言葉を交わした」、語学記事なら「Do you~? への応答としてのI do」というように、訳を複数用意して使い分けるのが安全です。最後に、読者が迷いやすいポイントを表で整理すると、検索意図(意味を知りたい)を満たしつつ滞在時間も伸びます。
| 表現 | 想定シーン | 日本語の自然な寄せ方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| say I do | 結婚式の話題・比喩 | 結婚の誓いを交わす/結婚する | 日常会話の事実報告に多用すると大げさに聞こえやすい |
| I do | Do you~? への返答(誓い) | 誓います/はい、そうします | 直前の質問文とセットで意味が確定しやすい |
| I will | Will you~? への返答 | そうします/誓います | 問いかけがwill型のときは I do より自然 |